2018年08月

土曜の夜は お待ちかね
男が試される時が来る
リビングにしかテレビはないから
誰もいなくなることを祈る

運良く親はお風呂に入った
放送時間ぴったりだ
まず音量をゼロにしてから
チャンネルを3番に合わせる

さぁ始まるぞ のりのり天国
全神経を画面に集中
さぁ始まるぞ のりのり天国
瞬き一つも許されない
さぁ始まるぞ のりのり天国
この一瞬よ永遠となれ
さぁ始まるぞ のりのり天国
俺のあそこに宇宙のエナジー

番組開始から10分経過
大丈夫まだまだ安全圏だ
しかしここで予想外の展開
お風呂の方からガチャリと音が…!

素早くリモコンに手をかける
いや待て、きっとまだ出てこない
1秒でも長くこの時を
感じていたい 熱くなりたいんだ

もう終わるのか のりのり天国
全神経を物音に集中
もう終わるのか のりのり天国
しかし画面の中では大人が乱れる
もう終わるのか のりのり天国
足音が徐々に近づいて来る
もう終わるのか のりのり天国
俺のあそこに新しい命…!

土曜の夜は のりのり天国
胸の高鳴り 町中に響く
土曜の夜は のりのり天国
無数のドラマ 各家庭で起こる
土曜の夜は のりのり天国
静寂を切り裂く物音の正体
土曜の夜は のりのり天国
俺のあそこで俺が目覚める


あと何回自問自答繰り返せばいいの
なぜ なんでって何度も言わせないで

たしかに悪いことをしたのは僕だよ
それは認めるけど
なんで先生は
「なんでそんなことをやったんですか」
と聞くよね
僕はもう何度も答えたよ
だけど先生の欲しい答えじゃないからって

「なんでそんなことをしたのかなぁ」
僕にはもう答える引き出しがないよ
何度やったって同じこと
言わせる先生の願い事
そんなに追い詰めて楽しいの
僕をいじめないで先生
いじめるわけじゃなかった
本当の気持ちを聞きたかった
say sensei

元を辿ればあれは掃除時間
中頃に差し掛かってそろそろ喋っちゃいそうな
ヒリヒリとした緊張感が僕を襲う
「ねぇ、ここってもう掃除終わった?」
「うんもう終わったよ。君は別の場所やりなよ」

そこで青天の霹靂
先生がガラリと教室の中に入ってきた

「おい、掃除時間に喋っとったらあかんやろ。来なさい。」

なんてことだ 僕だけが呼ばれた
なんで僕だけが呼ばれたの
なんで喋ってたあいつは無実で何食わぬ顔で掃除を続けているの

そんなつもりはなかったんだ
だけどおれがあいつを先生の元に
送り込んでしまった
これはまじでもう後悔だ
この先6年間の学校生活にヒビを入れた
おれはなんてことをしてしまったんだ
もう元には戻れない

あと何回自問自答繰り返せばいいの
なぜ なんでって何度も言わせないで

あと何回自問自答繰り返せばいいの
なぜ なんでって何度も言わせないで

マジでごめんな

ホントごめんな

マジでごめんな

ホントごめんな

重い足取りで向かうあの部屋
きっとあの件についての話だ
校内放送で呼び出された
「職員室に今すぐ来てください」ってな

壊したものはロッカーの扉
物言わぬ相手に暴力を具現化
寄ってたかってリンチした結果
扉が変形 開かなくなった

キックにパンチに肘打ちタックル
思いつく限りの暴力 重ねた
トドメの一撃 見舞うつもりは
もちろんなかった 不可抗力だ

その時誰かがこっちを見ていた
その時誰かがこっちを見ていた
バッチリ現場を見られていた
学校一のチクリ屋の仕業

その時誰かがこっちを見ていた
その時誰かがこっちを見ていた
バッチリ現場を見られていた
学校一のチクリ屋の仕業

重い足取りで向かう あの部屋
俺 なんか悪いことしたかな
「ちょっと来なさい」とそれだけ告げた
先生の顔が曇って見えた

図工の時間にニューアイテム登場
鋭利な刃物さ 彫刻刀
版画を作るにはこれが必要
ザクザクと板を掘って描く理想像

だけど俺は掌の皮をザクザク
血が出るギリギリまで深く深くえぐる
夢中で刃物を突き立て遊ぶ
脳内麻薬で痛みもトぶ

その時誰かがこっちを見ていた
その時誰かがこっちを見ていた
刃物のスリルでハイになる姿
学校一のチクリ屋の仕業

その時誰かがこっちを見ていた
その時誰かがこっちを見ていた
刃物のスリルでハイになる姿
学校一のチクリ屋の仕業

1日で1番ハイになる時間
みんなお待ちかね給食の時間
今日の献立について入念
にチェック完了 で準備万端

給食係が教室に凱旋
嗅覚がジャックされて脳内はワンダーランド
今日はご馳走だビーフシチュー 絶対お代わりするぜ 韋駄天のように掻き込んで誰よりも早くたどり着くのはこの俺だ you understand ?

宣言通り1番でお代わり
まだまだ残りがあることを確認
もっともっともっともっと欲しい
食べれば食べるだけお代わり欲しい

だけどお代わり2回は反則プレイ
そんなもん俺にとっちゃ緊縛プレイ
を強要されてる心境で1人
ただ黙々と頬張るお代わり

この気持ちどうにも止められない
頭がボーッとしてきて熱い
意識がもうろうちょっと危ない
本能と理性のバトル始まり

禁断のお代わり 欲しがるのは罪?
禁断のお代わり 欲しがるのは罪?
禁断のお代わり 欲しがるのは罪?
禁断のお代わり 欲しがるのは罪?

禁断のお代わり 欲しがるのは罪?
禁断のお代わり 欲しがるのは罪?
禁断のお代わり 欲しがるのは罪?
禁断のお代わり 欲しがるのは罪?

ついに 禁じ手 二度目のお代わり
物音立てず 俺 忍者の鏡
大丈夫 大丈夫 バレちゃいない
内心ハラハラ 神様にお祈り

その時誰かがこっちを見ていた
その時誰かがこっちを見ていた
「先生!あいつ!二度目のお代わりや!」
告発したのは学校一のチクリ屋

重い足取りで向かうあの部屋
前を歩くのは先生と親
振り返るとそこにはあいつがいた
勝者の笑み浮かべるチクリ屋

勝者の笑み浮かべるチクリ屋

センメツセヨ!!

一匹残らず押しつぶせ
穴という穴を埋めつくせ
砂で固めろ 水浸しにしろ
木の枝を突き刺し掻き回せ
呪い殺せ

公園や砂場の端の方
コンクリートと土の間に
小さな穴がたくさんあるだろう
そこに奴らは潜んでいるのだ

そこで奴らは繁殖する
想像を絶する数の暴力で
襲い掛かってくるのだ…!!

捨てられた飴玉にびっしり
捨てられたお弁当のおかずにびっしり
死んだ蝉の周りにびっしり
死んだ毛虫の周りにびっしり

忌まわしい黒い影がびっしり
忌まわしい黒い影がびっしり

一匹残らず殲滅せよ…
一匹残ラズ殲滅セヨ…
センメツセヨ…

センメツセヨ!!

一匹残らず押しつぶせ
穴という穴を埋めつくせ
砂で固めろ 水浸しにしろ
木の枝を突き刺し掻き回せ

蟻地獄捕まえて配置しろ
スコップで奥深くまで掘り抜けろ
手を休めるな 猶予を与えるな

奴らの巣をいくら破壊しても
次の日になるともう新しい穴が
最深部を完全に破壊するまで
この戦いは終わらない

人類の明るい未来のために
人類総出の覚悟を決めろ

殲滅作戦に終わりはない…
殲滅作戦ニ終ワリハナイ…
オワリハナイ…

センメツセヨ!!

一匹残らず押しつぶせ
穴という穴を埋めつくせ
砂で固めろ 水浸しにしろ
木の枝を突き刺し掻き回せ

人類総出の覚悟を決めろ
殲滅作戦に終わりはない…
殲滅作戦ニ終ワリハナイ…
オワリハナイ…

愛すべき 日本史
逞しい 英雄たち
時の大河を翔けめぐる
魂のストーリー

戦乱の時代に
現れた その男は
カリスマ戦国大名
織田信長 だけど

ちょっとね
なんかちょっとね ピンとこない
ちょっとね
もっとカッコいい 人知ってるよ

僕が一番好きなのは
チンギスハン チンギスハン
モンゴルの荒れ狂う王
チンギスハン チンギスハン
彼の父親も英雄だった
チンギスハン チンギスハン
神様からの贈り物
蒙古斑 蒙古斑

愛すべき 日本史
美しい 偉人たち
この国を作り上げた
奇跡のストーリー

まだ日本ができる前
現れた その男は
カリスマエリート政治家
聖徳太子 だけど

ちょっとね
なんだかピンとこない
ちょっとね
顔色が悪そうで見てられない

僕が一番好きなのは
チンギスハン チンギスハン
リーダーシップの代名詞
チンギスハン チンギスハン
お墓の場所は内緒だよ
チンギスハン チンギスハン
羊の肉を焼いて食べる
ジンギスカン ジンギスカン

昔流行ったあの歌は
ジンギスカン ジンギスカン
昔流行ったあの歌は
ジンギスカン ジンギスカン
昔流行ったあの歌は
ジンギスカン ジンギスカン
昔流行ったあの歌は
ジンギスカン ジンギスカン

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